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◆◇◆    メールマガジン【いなむらL7通信】 第1号      ◆◇◆
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                        2001/3/20 vol.01
毎月20日の配信です。
感想や反論、質問、対談やインタビューなどの企画物の希望など遠慮なく
投稿して下さい。告知もけっこうです。
構成その他の都合で反映できかねることもありますが、、
編集部:keito@k-hosaka.comまでお願いいたします。
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■■■          芥川賞作家・保坂和志公式ホームページ        ■■■
■■■          http://www.k-hosaka.com            ■■■
■■■   未発表小説『ヒサの旋律の鳴りわたる』をメール出版中!  ■■■
■■■    http://www.k-hosaka.com/sohsin/nobel.html      ■■■
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★☆★----------もくじ--------------------------------------------★☆★

■今月の特集【対談】
 「保坂和志vs山田稔明(ゴメス・ザ・ヒットマン ボーカル)」
■連載【小説論番外編】vol.02 「文と脳」保坂和志
■連載【稲村月記】vol.01 高瀬がぶん
■連載【ネコラム】vol.02 「三日月丘の住まいにて」けいと
■今月の【わたしのオススメ本】(文・オススメ人)
 ◆『アイ・ラブ・ディック』(文・くま)
 ◆『貨幣論』(文・スコ太郎)
 ◆『カワウソと暮す-スコットランドの入り江にて-』(文・ぐら)
 ◆『向田邦子の手料理』(文・つる)
■今月の【わたしのオススメ映画・舞台・音楽】(文・オススメ人) 
 ◆【舞台)『SURVIVAL LIFE』SalVanilla(文・ご隠居)
 ◆(音楽)『Californication』The Red Hot Chili Peppers(文・いそけん)
 ◆(映画)「萌の朱雀』(文・おくい)
 ◆(映画)『オーディション』(文・なつを)
■連載【興味津々浦々】vol.02「ジャパニーズ・ガウンの巻(1)」春野景都
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         ★次号特集予告★2001/4/20 配信予定
     写真家・斎門富士男さんのご自宅訪問ロングインタビュー
     (さて、超猫好き斎門さんは何匹猫を飼っているかな?)
 【プロフィール】    斎門富士男HP http://www.saimonfujio.com
 1996年、パルコ出版より写真集「CHINESE LIVE」を発表し一躍脚光を浴びる。
 その後も、スナップ、ヌード、風景、猫とオールジャンルの写真を個展や出版
 などで精力的に発表し続け、国内外で注目、賞賛されている気鋭の写真家。
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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆今月の特集◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
             
■【対談】保坂和志vs山田稔明(ゴメス・ザ・ヒットマン ボーカル)

◆山田稔明データ
本名同じ 1973.12.8 佐賀県鳥栖市生まれ 東京外語大卒(英米語専攻)
高校時代から洋楽を聴き始め、大学では軽音楽部の所属し、一年の時には六つ
のバンドのメンバーを兼任することも。二年で、自分で曲を書き始め、同大学
の学生ばかりで「ゴメス・ザ・ヒットマン」を結成。バンド名の由来は、当時
の人気テレビ番組「とんねるずの生でだらだらいかせて」で、スペインで闘牛
をする企画があり、その中に出てくる牛が「ゴメス・ザ・ヒットマン・ロドリ
ゲス」、曰く「何人ものマタドールをあの世に送った牛!」。これを聞き「こ
いつは強そう!」と思ったことから。97年から2年間はインディーズでCDづく
りをしていたが、99年にメジャーデビューを果たす。このころ初めて保坂和志
の小説「猫に時間の流れる」を読み、いっきに保坂ファンになる。
                 *
保坂「初めてボクの小説を読んだのは二十五才ってころ?」
山田「はいそうですね」
保坂「二十前半くらいの人はあんましボクの小説好きじゃないと思ってた」
山田「まず、最初の文章がなかなきれないで、、わー、まだ切れてない、って
いうのが凄い衝撃で、あれ、どこまで続くのぅ! それなんか話し言葉みたい、
というのがインパクトでした。自分で音楽を作るときに、ドラマチックな曲が
好きじゃない、たとえば世紀末とか携帯とか、そんな歌詞がきらいで、そんな
ときに保坂さんの本が、特別事件も起こらなくて、このままこの小説終わらな
ければいいのになぁ、なんて、特にプレーンソングとか草の上・・・とか、こ
のままずーと続けばいいのになぁ、なんてすごく思う・・・それで、出てる保
坂さんの本全部読んだんです」
保坂「ははは、そりゃあどうもありがとう」
山田「それで、色んなところで、自分の歌詞がよく、風景描写がいいとか言わ
れて、なんか本を読むんですか、とかいわれて、ああ、ボクは保坂和志さんが
大好きで、って答えたりとか。一回は、保坂和志とか、といったら、やっぱり!
とか言われたこともありました。HPも教えておきました。」
保坂「どうもどうも、http://www.k-hosaka.com ね」
山田「それから、雑誌『ダ・ビンチ』の『今一番逢いたい人』で保坂和志って
いったんですけど相手にされなくて、で、マスノ(歌人・桝野浩一氏)さんに
あって、なにか渡したいものがあったらって言われて、で、マスノさんに間に
入ってもらって、ファンレターを託したんです。去年嬉しかったことのナンバ
ー1の出来事でした」
保坂「なんか照れるなぁ、そんなこと言われると」
山田「誉め殺しみたいになってるけど、大丈夫ですかね?」
保坂「(大笑)」
・・・・・・つづきはWEBページで・・・・・・
◆◇◆この続きは参照写真付きの、以下のWEBページでお楽しみ下さい◆◇◆
        http://www.k-hosaka.com/inamura7/gomesu/gomesu.html
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絶賛発売中 Maxi Single『饒舌スタッカート』 http://www.gomesthehitman.com
        ◆ゴメス・ザ・ヒットマン・ライブ告知◆
●[TITLE] 「EASY851・J-LIVE "NEXT"vol.11 supported by フロム・エー」
[場所] BIGCAT(大阪)[日程] 3/21(水)[open、start] 19:00
[with] Cymbals、岡北有由
●[TITLE] 「山登り~1合目~」[場所] 下北沢CLUB Que[日程] 3/22(木)
[チケット] adv.\2,300-(tax in)door.\2,500- (tax in)前売り 2/24~ 
ぴあ、ローソンチケット、e+、Que[with] 吉田直樹、広沢タダシ 他
[問] SOGO(03-3405-9999)
●3/29(木)南船橋ららぽーと内特設ステージ “M'zip in ららぽーと”らら
ぽーとオープン20周年記念イベント 入場無料。・13:30~ ・15:30~の2回
共出演。ららぽーとオープン20周年記念イベント「20年祭ららぽーとイベント」
のひとつです。問:BMGファンハウス(03-3797-9133) 
●4/6(金) 札幌CLUB MIRROR “goofy style vol.2” ゲスト出演 adv.
 \1,000、door\2,000(共に1drink付)発売中 会場:札幌市中央区南6条西2
 丁目ファイナルビル地下1階CLUBMIRROR(クラブ ミラー)地元のバンドがた
 くさん出演するイベントにゲスト出演 問:クラブ ミラー(011-562-8815)
●5月5日 場所:東高円寺マーブルトロンSALON1周年記念 猫町オーケストラ
vol.3 春の木漏れ日と新曲の夕べ http://chance.gaiax.com/home/marbletron
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■連載【小説論番外編】vol.02 「文と脳」保坂和志

 脳は通常、音楽を右脳つまり非言語野で聴いていると言われているけれど、
音楽家の場合は、左脳=言語野で聴いているという話を読んで、それはわから
ないでもないと思った。
 普通の人は音楽を聴いて、それを譜面=記号に再現しようなんて思わないけ
れど、音楽家はたぶんつねに譜面による再現を考えているのだろうし、第1楽
章の主旋律が何で、第2楽章が第1楽章とどういう関係にあって、第1楽章の
主旋律がいつ反復されて・・・というような全体構造をいつも考えていたり、
考えなくても自然とそういう聴き方をしてしまっていたりするのだから、いわ
ゆる「音楽に身を任せる」というような状態とは違っているだろう。
 これは小説家にもあてはまるかもしれない。つまり、普通は文章を左脳=言
語野で読むけれど、小説家は非言語野も使って読んだり書いたりしているので
はないかということだけれど、もっとも、誰でもたいてい非言語野も使って読
んでいるからこそ、「調子がいい」とか「悪い」とか、「ゆったりしている」
とか「ぎくしゃくしている」などと感じたりするのだと思う。しかしそれでも
やっぱりたぶん小説家は普通の人以上に、文章の音楽的ないし音的な要素を気
にしながら書いていて、たぶん推敲は「意味」ではなくて、「音」の方にほぼ
終始することになる。
 が、しかしこれは文章の韻文的な要素でもあるわけで、韻文的な要素を強く
出しすぎると、文章が「閉じて」しまうことになる。ということは、私がしょ
っちゅう批判的に書いていることでもある・・・。

 ところで、脳の中の言語野というのは意外に細分化しているらしく、日本語
を母国語とする人が英語をしゃべるときと日本語をしゃべるときでは、活動し
ている部位が違っているらしい。
 バイリンガルの人が誰でも通訳ができるわけではないのは、たぶんこれが理
由で、日本語は日本語として、英語は英語として別々に処理している。ここに
も「言語は世界に対応しているわけではなくて、言語の体系の中で完結する傾
向が強い」ということが証明されるわけだけれど、これは「話す」と「書く」
にもあてはまるのではないかと思う。というか、「書く」ときに全然「話す」
ように書けない原因は、脳の使う部位の違いによるということだ。つまり、書
くときと話すときに使われている脳の部位は同じではない。関西弁でしゃべる
人が書くときには標準的書き言葉になってしまうのが、一番いい例だろう。思
えば小学校の最初の作文から人は書き言葉で書いている。
 私は「話す」ように「書く」とよく言われるけれど、最初から話すように書
いていたわけではないのはわざわざ言うまでもない。

 掲示板の書き込みの文章は、私にはたいてい面白い。見事に話し言葉になっ
ている。「話し言葉」どころか、「話している」と言ってもいいかもしれない。
掲示板の書き込みは「書いている」のではなくて、「話している」のに違いな
い。掲示板に書き込みをしている最中の脳を調べたら、しゃべっているときと
同じ部位が働いているんじゃないだろうか。パソコンが漢字をどんどん変換し
てくれるのも、それの助けになっているかもしれない。
 ところで、その「書く」と「話す」の差は、口調とか言葉遣いというような
表面的な違いによるのではない。たぶんこれについては、ほとんどの人が誤解
している。「文体」もそうで、「、」が多くて「。」が少ないとか、言葉遣い
が堅いとか柔らかいというのは、じつは「文体」の本質的なことではなくて(
これについて、私は「小説論」の中できちんと説明しなければいけないんだけ
ど)、「何をどういう順番で書いているか」ということなのだ。見えているも
のの違い、それに対する興味の度合いの違いが、文体を作り出している。そし
てそれともう一つ、「それを誰に向けて(誰を念頭において)書いているか」
ということが文体に関係していて、そのように文体にあらわれる差は、「書く」
と「話す」の両者のあいだでは当然ずっと大きくなる。
 手紙も「書いている」のではなくて「話している」のかもしれない。昔の「
そうろう文」なんて、話すときには「ござ候う」なんて絶対言わなかったのだ
から、手紙に固有の言葉遣いだけれど、それにもかかわらず「話していた」の
ではないだろうか。書簡体小説というのがあるが、あれは本当に「話している」
のだろうか。日記は「書いている」のか「話している」のか、どっちなんだろ
うか。日記は外見の書き言葉にもかかわらず「話している」のではないだろう
か。誰に向かってと言われるとわからないけれど。
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■連載【稲村月記】vol.01(フォトコラム) 高瀬がぶん

 ※できれば写真付きWEBページでお楽しみ下さい。
 http://www.k-hosaka.com/gekki/gekki01.html

いつも通る道で、なんか気になって仕方がないという場所がいくつかあって、
そこを通るたびに、なんとなくそっちに視線が行ってしまうのだけれど、かと
いって立ち止まるわけでもなく、ツツーッと通り過ぎてしまう。そんなことを
幾度となく繰り返しているのだけれど、これからはちょっと立ち止まってみる
ことにした。

2001年2月×日
江ノ電稲村が崎駅から極楽寺に向かう踏切の近く、道路わきに忽然と在る古い
井戸。これは見方によれば単なる古井戸に過ぎないが、井戸の機能にもはや誰
も期待しなくなった時点からオブジェとなり、井戸以上の存在に昇華した。い
やそれでもたまに使う人はいるようだ。数年ほど前までは筆箱ほどの大きさの
木札が下がっており、そこに「どうぞご自由にお使い下さい」と言うようなこ
とが書いてあった記憶がある。実際に私も、稲村の地下水はどんな味がするの
だろうという興味から、一度この井戸の水を飲んだことがある。それは鉄の粉
を溶かしこんだようなエグい味わいの代物で、血の味にもよく似ていた。それ
以来私はこれを「稲村の鉄男」と呼んでいる。
それにしてもカッコよくて悩ましいフォルムである。これを見て次に思いつく
言葉は「ガジェット」である。荒廃した近未来、例えば「アキラ」の世界にこ
の「稲村の鉄男」をポンと置いてみたら、どんなに似合うことだろう。
ポンプにつながる汲み手の微妙な曲線、胴体部分のほどよく色あせた緑、手首
にも見える汲み口、そして、そこから伸びるビニール紐とその先のちゃちなプ
ラスティックのバケツ・・・そのどれもこれもが只者でないことを窺わせる。
今でも誰かがこの井戸の面倒を見ている、と考えてもいいが、この井戸は飼い
主から独立し、既に自生し始めている、と考えてみるのも面白い。
いつまでも残って欲しい鉄の塊・・・。
「Fe26=鉄」より軽い元素はある条件下で結びつき、より重いものとなり「鉄」
に近づく。そして「鉄」より重い元素もやはりある条件下では分裂を起こし、
より軽いものとなって「鉄」に近づく。しかし、「鉄」そのものは酸化するこ
とはあっても「鉄」以外のものに変化することはなく、いつまでも「鉄」で在
り続けるのだ。
もしこの宇宙に永遠という時間が与えられていれば、数少ない変化のチャンス
も必ずやって来るわけで、だとすれば、やがて宇宙は「鉄」だけになってしま
うだろう。
「稲村の鉄男」は、ひょっとして、この永遠を見つめる装置なのかもしれない。

追記
その後もう一度立ち寄ったところ、なんと木札はまだあった。しかもそれは、
筆箱よりずっと大きくて、書いてあることも違っていた。(汲み手に添った斜
めの板がそれで、写真では板の横腹が写っていることになる)。まったくなん
ともいい加減な私の記憶。そこには消えかかった字で「手洗いにどうぞ、この
水は飲めません」と書いてあった。・・・げっ、今更そんなこと言われても、
もう飲んじまったい。
                  *
2001年3月×日
まずはみんなで声に出して言ってみよう、「ラッキ~~」
どうです、力が入らないことおびただしいでしょう。
ごらんの通り、これはおそらく世界一貧相な「幸運」である。この看板を見た
あとで運良くお金を拾ったとしても、それは一万円札であるハズはなく、1円
玉に決まっている。だとしたら拾わない方が得だ。なぜなら、1円玉を拾うた
めには1.3円に相当するカロリーを消費すると言われているからだ。でも、
そうと分かっていても拾わずにはいられない貧乏性の人が私は好き。
それはともかく、これが床屋さんの看板だということは明白だが、薄灰色の壁
に直接ロゴだけを貼り付けるというアイデアもけっこう凄くてセコいし、その
ロゴと扉の離れ具合も妙に中途半端で、その居心地の悪さも秀逸である。しか
も、その字体も大きさも「そんなに遠慮するなよ!」と言いたくなるほど謙虚
な「ラッキー」ではある。
この床屋さんには、一生のうちいつか行かねばなるまい、と感じているのだが、
実際に行くのはどうかな、という気もしている。気になっているという、その
気になる中身が、単なる興味なのか、それとも何らかの疑問なのか、そのへん
は自分でもよく分かっていないのだが、とにかく、実際に行ってしまうと、き
っと、なんとなくスッキリしてしまって、次からはもうその前を通っても何も
感じなくなるだろう、そう思うと、なんかつまらない。気になることはずっと
気にしたまま死んでゆく(大げさ!)のも悪くない、そんな風にも思う。
でも、あくまで気になっているんだから、あれやこれや考えたりはする。いっ
たい店の中はどうなっているんだろう? どんなオヤジさんが経営してるんだ
ろう? どうしてもっと目立つ看板につけ直さないのか? どのみち繁盛して
なさそうだし、それは単純にお金の問題なのか、それとも何か確固たる信念み
たいなものがあってのことなのか?・・・そんな疑問がふつふつと。
そして、そう、この床屋さんに行く人は、やっぱり「坊ちゃん刈」が一番似合
うだろうと思う。もしこの写真を見て、ぜひ私も一回行ってみたいと思った人
がいたとしても、間違ってもこの店で「パンチパーマ」なんて注文してはいけ
ません。
                 了
(ところでさ、こんな風なコラムは面白いかどうかよくわかんない。みんなが
「ちょっと面白いかも」くらい言って励ましてくれないと、続かないかもしれ
ない。なんせデジカメは完全に壊れちゃったし、新しいの買おうとしたら、こ
っちのハードが古くて接続出来ないって言われてメゲてるもんで・・・次号で
さっそく企画が変わっても許して下さい)
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■連載【ネコラム】vol.02 「三日月丘の住まいにて」(けいとの巻)

ぺリ-とクライフがはじめて家のなかに飛び込んできたのは、十二年前のイギ
リスの薄暗い12月の朝。その時わたしは妊娠していて、つわりのせいで毎日が
たまらなく憂鬱な時だった。午前9時、毎朝同じ時刻に訪れる郵便屋さんがベ
ルを鳴らし、ドアを開けたと同時に入ってきたその猫たちは、二匹ともまだほ
んの子猫、生後1,2ヶ月という感じだった。
もともと三日月型の池があったところに、100年以上も昔に建てられた古い小さ
なフラット(アパートのようなもの)は、四階だての二階三階がわたしたちの
住居部分、一階と四階にはそれぞれ別の家族が住んでいた。その猫たちは一階
のおばあさんのところの猫だった。
ペリ-は真っ白、クライフは茶トラ、どちらもちょうど同じ大きさで、顔のわ
りに目の大きなやせっぽちの子猫たちだった。それでも、元気いっぱいにカー
テンをかけあがると、棚の上のランプを落とし、テーブルの上の食べ残しのコ
ーンフレークをぺちゃぺちゃなめ、家中を走り回ったあげくに、絨毯の上でご
ろごろしながら二匹でじゃれあっているうちに眠ってしまった。もともと猫好
きのわたしは見てるだけで心底幸せな気分になり、久しぶりに身体の中になに
か明るいものが入ったという感じで、憂鬱なつわりがやわらいだ。一時間程し
て、下に住むおばあさんが迎えに来た。銀髪で上品なそのおばあさんを幾度か
見かけたことはあったけれど、言葉を交わしたのはその時がはじめて。そのう
え、おばあさんの英語はひどいスコティッシュなまりで、わたしにはほとんど
意味不明だった。それでも、猫の名前がペリーとクライフであること、それは
なにかスポーツ選手の名前らしいこと、二匹はまだ外には出せずアパートの中
は好きなように行き来させているということ、それだけはなんとなくわかった
のだが、どうして、おばあさんがこんなちっちゃな子猫を飼っているのか、ひ
とりで暮らしているのかなど知りたいことは聞けずじまいだった。
その日からそのおばあさんとの交流がはじまった。ペリーとクライフがうちに
来て一時間ほど遊び、迎えにきたおばあさんとお茶を飲みながら話をする、逆
にわたしが彼女の部屋を訪れることもあった。
おばあさんの話は、ハンサムなおじいさんが亡くなったこと、優しかった息子
さんが家を出ていったことを中心にわかりにくい英語に輪をかけて複雑に広が
る。それでもおしゃべりで笑い上戸のおばあさんと一緒にいるのは、時間を忘
れる程楽しかった。毎日のように会ううちに、英語の内容がわからなくてもわ
かるあることに気がついた。おばあさんは時々同じ話を繰り返す。しかも、喜
びの表情も悲しみの表情も驚きの表情も、その都度同じように。
春が過ぎ、ちょうどわたしが産み月を迎えたころ、ペリ-とクライフは外に出
してもらえるようになり、家に来ることも少なくなった。それと同時に、おば
あさんに会う機会も減ってしまい、初めての赤ちゃんを迎える準備で忙しくな
ったわたしは、気にする間もなく出産を迎えた。難産だった上にトラブルもあ
ったので二週間ほど入院し家に戻った。
玄関でペリーとクライフが「あんた、だれ?」とでも言いたげな大人びた表情
で近づいてきた。そういう時の生意気な猫の顔もけっこういいのだが、子猫特
有のどうしても触らずにはいられないような愛らしさはなくなっていた。猫は
半年ですっかり変わる。それに、妊婦だって数カ月であっというまに分割して
しまう。子猫の成長もお腹の外側にいる赤ちゃんも、そうなるとわかっていた
ことだけれど、実際目の当たりにすると不思議な気がしてくる。
アパートの古びた玄関を開けた時、見慣れたドアを指差して夫が言った。
「おばあさん、病院に入ったんだよ。息子さん出ていったって言ってたけど実
はそうじゃなくって、四階に住んでたのが息子さん夫婦だったんだって。さっ
き会ったら言ってたけど、春になって急激に痴呆が進んだらしいんだ、そんな
感じでもなかったのにね」
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         http://www.k-hosaka.com/maga.html
上記URLで登録・削除ともできますが、創刊号0号より申し込んだ記憶がない
にもかかわらず配信され、尚且つ、そんなもの読みたくない!、という方が
おりましたら、ごめんどうでも以下メルアドまで「よせ!」とメール下さい。
また、こちらの手違いで二重配信されている方がおりましたら、これまた誠に
申しわけございませんが、「やめろ!」と、メールにてお知らせ下さい。
          gabun@k-hosaka.com 高瀬がぶん
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         今月の【わたしのオススメ本】
         
◆『アイ・ラブ・ディック』クリス・クラウス著、落石八月月訳/新潮社
ディックは男性名だけどペニスの意味もある。クリスは男女両方にある名。
で、ゲイの本と思われたり、私はフィリップ・K・ディックの本かと思った。
著者が主人公でアメリカ在住の実験映画製作者。夫はフランス哲学評論家のシ
ルヴェア・ロトリンガー。知の仕掛人と呼ばれるインテリ同士。彼女は知り合
ったディックに恋慕、ラブレターを書き始める。しかも夫と一緒に。没頭、そ
の数二百通。しかも出版を考える。話題沸騰、サブカルチャー記号論者である
ディックも暴かれ、侃々諤々の物議を醸し出す。遠く離れた私達にはどーでも
いいあきれる話ですが、どうか最後までお読みを。ディックの返事が圧巻なん
です。(オススメ人/くま)

◆『貨幣論』岩井克人(著)、筑摩書房・ちくま学芸文庫
「貨幣とは何か」。人類最古の謎の一つに異端の理論経済学者が迫る。単なる
紙切れに過ぎない一万円札がなぜ一万円の価値をもつのか?不思議といえば不
思議。筆者は「マルクスを読み破り」、貨幣が価値を担う存立構造を解明して
いく。その大胆かつ緻密な論証手続きは読んでのお楽しみですが、読者は、貨
幣を支えているのは「人間の欲望を先送りする無限のプロセス」(無限の循環
論法)であること、有限存在に過ぎない人間が日々の実践により貨幣という無
限を生み出してしまったという「奇跡」を目の当たりにすることになる。危険。
読んでしまった後はお買い物に行くのが恐くなります。知ーらないっ。
(オススメ人/スコ太郎)

◆『カワウソと暮す-スコットランドの入り江にて-』G・マクスウェル著
 富山房百科文庫
イラクで出会ったカワウソに魅入られた著者がスコットランド西部の入り江の
一軒家でカワウソと暮らした記録。泳いで濡れた身体をソファや人間で拭いて
乾かし、器用な手先で思いも寄らぬいたずらをする困った、でもほんとにかわ
いい生き物。遊びに行って帰らないカワウソを探しに行くと、赤いナナカマド
の実を一房胸に抱えて仰向けに水に浮かんだままぐっすり眠っていた、という
ところが好き。入り江の家を取り巻く自然の描写が秀逸。カワウソに限らず、
動物と暮らすのは素敵だけれど、心のどこかで申し訳ない気もする。私は私の
猫に許されていると時々思う。(オススメ人/ぐら)

◆『向田邦子の手料理』 監修と料理製作 向田和子 講談社編 
向田邦子さんは本当は板前になりたかったそうです。この本はそんな向田さん
の手料理の数々を、妹の和子さんがレシピとともに再現してくれる料理本です。
その料理たちは向田さんのエッセイや小説に出てくる料理と同様、どこか懐か
しくてシンプルなものですが、ちょっと気が利いていて粋な大人の料理といっ
た感じ。親交の深かった人たちが語る向田さんのエピソードなどもあり、向田
さんの食いしん坊ぶりや食に対する情熱に驚き、感心させられます。そして食
事を通しての気配り上手な人付き合いがなんとも魅力的。紹介された料理は作
ってみるととーってもおいしいけれど、読むだけでも充分に楽しめる料理本で
す。(オススメ人/つる)

        今月の【わたしのオススメ映画・舞台・音楽】

◆(舞台)『SURVIVAL LIFE』SalVanilla(2000年9月23、24日、ラ
フォーレ・ミュージアム六本木)
音楽や映像など異ジャンルの才能を巻き込みながら舞踏の枠に収まらない実験
的な試みを続けている。99年には東京グローブ座で延べ2000人を動員、
この作品は海外のフェスティバルから招聘を受けた。デジタルチックな記号で
満たされた真っ白な空間の中で、彼らの肉体は近未来のBodyを模索しているの
だ。なんてことを評論家なら言うのだろう。そんなことはどうでもいいのです。
レイヴの陶酔感の中で味わうバカバカしさと言ったら怒られるかな?超厚底ブ
ーツの外人姉ちゃん、電飾ビカビカの怪しい男が出て来たときは大笑いしちゃ
った。小難しいことなんか考えなくても楽しめる。それが奴等の魅力なのよ。
(オススメ人/ご隠居)

◆(音楽)『Californication』The Red Hot Chili Peppers ワーナーミュー
ジック・ジャパン
大多数の意見とは異なり、僕はこのアルバムが現時点でのレッチリの最高傑作
だと思っている。ファンク、ヒップホップ、パンクの融合、つまり徹底的にフ
ィジカルな音楽を九十年代にやるってことは、デジタルミュージック(同期モ
ノ)への対抗という役割を負わざるを得なかったんだろうけど、このアルバム
ではそういう切迫感とか気負いが抜け落ちている。それでいいんだと思う。だ
ってアンチテーゼである限り、どんなに頑張ったところで世界の半分しか表現
できないのだから。去年の秋に彼らのライブを二日連続で見た。残念ながら全
裸演奏ではなかったが、彼らの音楽には肉体の裏地がピタッとくっついていた。
(オススメ人/いそけん)

◆(映画)「萌の朱雀」 河瀬直美監督作品。1996年。
これはとてもきれいな静かな映画です。奈良の山村でのある一家のドラマを描
いているのですが、セフが極端に少ないのでドラマを意識の中心に据えて鑑賞
する感じにはならなくて、むしろカメラが映しいる風景や表情をただ眺めるこ
とでドラマよりもっと巨大なものに触れるような気持ちになる、というのがわ
りと近い言い方で、これは<朱雀>がこの映画の舞台の西吉野村に宿る神様の
名前であることと関係しているかもしれません。一音一音をそっと空間に置い
ていくようなピアノのテーマもとてもきれいで、サティの「ジムノペディ」を
連想させます。(オススメ人/おくい)

◆(映画)『オーディション』
村上龍原作の同名小説の映画化。監督:三池崇史幼児虐待の復讐として男性に
近づき折檻を加える女性を描いたこの作品は原作よりも遥かに恐ろしい作品と
なっている。暴力描写は様々なジャンルで行なわれているが、彼が他の作家を
凌駕するのは映像と音を巧みに操り”徹底的に肉体の破壊”を描き”肉体”を
浮かび上がらせる点だ。浮かび上がった肉体には痛みがあり、そこに人間がい
て哀しみがある。恐ろしい映像作家です。(オススメ人/なつを)
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               読者投稿【わたしのオススメ】コーナー開設のお知らせ
 みなさんのお気に入りの本、映画、音楽、芝居、飲み屋、雑貨、漫画など、
 なんでもありのオススメ文を募集します。
 字数は本文のみ(題名、名前、出版社などは別)400字以内
 オススメの理由や感想など書き方は自由ですが、自分らしいものをお願いしま
 す。一応その月の〆きりは毎月10日、構成その他の都合上、必ず載るとは限り
 ませんが     keito@k-hosaka.kom まで、待ってます。
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■連載【興味津々浦々】vol.02
      「ジャパニーズ・ガウンの巻(その1)」春野景都

---横浜の絹輸出は、開港の頃から始まったが、1873年にウィーン万博が行
われ、このときに明治政府の命を受けて横浜の絹商人がウィーンに赴いた。そ
の任は、絹を付加価値の高い製品として欧米に輸出するための市場調査であっ
た。彼は、商品の一つとして、ガウンを絹で作って売り出すことを考え、欧米
の流行の服型をした日本製室内着は「ジャパニーズ・ガウン」と呼ばれ、モー
ド雑誌の広告にしばしば登場するようになる。 
         「モードのジャポニスム」展(1996)より抜粋
                 *
わたしは時々、あることがきっかけで、それまで、興味もなんにもなかったも
のに対して、特別な思い入れを抱くようになることがある。どういうことでそ
うなってゆくのか、最初はほんのささいだと感じていた事柄なのに、ちょっと
した発見による小さな驚きの積み重ねによって、自分の中で特別なものに変化
してゆく感じ。そして、それがますますおもしろくなってゆくのは、わたしだ
けと思っていたことが、偶然なのか、よく言うシンクロニシティということで
必然に導かれてなのか、時を同じくして、同じ興味を持つ人が同じ発見に驚い
ていると知った時だったりする。
ことのはじまりは、チョウ子さんという友人の何気ない電話だった。「30年ぶ
りにあった高校時代の同級生の椎野君、彼のひいおじいさんって『椎野正兵衛』
なの」と言う、でも、だれなんだろう、椎野正兵衛さん。初めて聞く名前にし
てはなんだかりっぱそうだけれど、歴史的有名人なのかしら。それにしても、
このチョウ子さんという友人は、わたしにとって、とっても突拍子がない存在
なのだ。わたしよりも年長でキモノ姿にお三味線をかかえて現れたりするのに、
ある朝会ったときには、長い銀髪をくるんくるんにカールさせてわたしには訳
の分からないすごいロックを流しながら身体をゆすっていた。聞けば、朝まで
新宿のクラブ(語尾上がる)で踊っていたと言う。ときどき、ここんところ連
絡がないなあと思っていると、電話がかかってきて、お茶摘みに静岡に行って
いたとか、常滑で知合った人とヨットにのって、そのあと縄文土器を作ってい
たとか、思いがけないことを言ってくれる。だから、チョウ子さんの電話は要
注意で、聞き漏らすと、あとからやってくるせっかくのたのしい出来事に乗り
遅れちゃったりする可能性がある。
チョウ子さんによると、椎野正兵衛は、横浜の絹織物の商人だったそうである。
その他にいろいろと説明をしてくれたのだが、込み入った話だったし単純にき
ちんと理解できたことは、今度その人のひ孫である椎野君と食事に行きましょ
う、ということだった。
その話をしてからしばらくして、わたしは神戸から来た若い男の子と一緒に横
浜に行くことになった。一応、観光案内ってことなんだけれど、神戸も横浜も
なんだかイメージ的には似たような感じだし、どこに行こうかなと横浜ガイド
ブックをながめていると、シルク博物館という文字が目に飛び込んできた。そ
の時、ふと、椎野正兵衛を思い出した。でも、若い男の子にとって、シルク博
物館に行くなんてちっともおもしろそうな提案じゃない。それで、とにかく聞
いてみた。「どうする、どこか行きたいとこある?」その子は「あ、どこでも
いいっすよー」とどうでもいいような答えだった。うん、それじゃあ、シルク
博物館にしようかということになった。唐突ではあるけれど、思い立ったが吉
日というのがわたしのポリシーなのだからしょうがない。
シルクセンターは思いのほか殺風景な建物で、その中にあるシルク博物館は博
物館とは名ばかりのほんの小さなコーナーだった。あとで知ったのだが、それ
は、春先に土から顔を出したタケノコみたいなもので、表に展示されているも
のはわずかだが、沢山の歴史的な資料や書物が奥のほうにしまってあるらしい
のだ。さーっと見れば五分でまわれてしまうところを、わたしはひとつひとつ
丹念に見て回った。ひと粒の繭からとれる絹糸の長さは1300メートル、糸の断
面がプリズムのように三角形になっていることから独特の光沢が生まれること、
110粒の繭から、スカーフ一枚、415粒の繭からブラウス一枚がとれること。初
めて知ることに心ひかれながら、絹糸の美しい神秘に酔いしれていた。おおげ
さに聞こえるかもしれないけれど、白いただの芋虫のような蚕が、どうしてあ
そこまで洗練された糸をはきだすのか、自然って驚異、自然って神々しい、な
どとちょっと感動しながら、わたしはシルク博物館をあとにした。そう、その
時、わたしは椎野正兵衛など、すっかり忘れていた。
そして、ついでに、シルクセンターのすぐ前にある、横浜開港資料館にも行っ
てみた。こちらは、旧英国総領事館ということでなかなか異国情緒あふれる趣
きで、「横浜らしい感じかな」というわたしに、「あ、神戸もこんなかなあ」
と言う彼。やっぱり、このあと、桜木町のみなとみらいに行って、シーバスか
観覧車に乗せてあげなきゃ、と思い直す。でも、その日は雨だったから観覧車
は無理だったんだけれど。
横浜開港資料館にはペリー来航の様子を描いた絵や開港間もない横浜の写真な
ど、横浜が貿易の中心となった時代の資料ばかりではなく、江戸時代から、大
正・昭和初期までの国内外のさまざまな資料が展示され、横浜が日本史と世界
史の重要な接点となっていることが見てとれる。手縫いの星条旗やペリーの似
顔絵など、めずらしい展示物の中に、「生糸商標」の文字を見つけた。ひょっ
として、この中に椎野正兵衛の商標があるかもしれない、とふと思いながら何
十個もある商標を目で追ったが、残念ながらなかった。
そして、さまざまな資料を見渡しながら、長い鎖国からようやく目を覚ました
日本の貿易にとって、横浜における絹製品の輸出が非常に重要なポジションを
占めていることがわかってきた。
そうして、椎野正兵衛には出会えぬまま、一週間後、とうとうひ孫である椎野
君に会う日がやってきた。
場所は、赤坂レジデンシャルホテルの斜前の沖縄懐石のお店。土壁に薄暗い照
明、秘密の隠れ家のような小さな部屋でわたしははじめて椎野正兵衛のひ孫に
会った。
                       (つづく)
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 ●これでvol.1000まであと999、やったー!、か?。(がぶがぶ)
 ●今年の冬はほんとに寒かったなあ・・・(ほさか)
 ●毎年クリスマスの頃に咲いていたクリスマスローズの蕾を三月三日に見つ
  けた。今年はひな祭りローズなのかな?(けいと)
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